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ホンモノの文章力―自分を売り込む技術
ホンモノの文章力―自分を売り込む技術
ホンモノの文章力―自分を売り込む技術
樋口 裕一

 「文は人なり」「ありのままに書け」「自分の言葉で書け」といった作文教育の基本を蹴散らし、「文は自己演出なり」と言い切る異色の文章読本。庁舎は小論文指導に定評があり、これまでに何冊もの小論文指導書を書いているが、今回の本はそれを学生向けから一般向けに改めたもの。もちろん学生の小論文にも参考になるだろうが、就職の自己PRや志望動機の書類、文集への寄稿、新聞の読者欄への投稿、インターネット日記、手紙、絵葉書、メールの書き方まで、「型」を使って書き方を指南するスタイルはかなりユニーク。

 文章を書くには「型」を覚えてしまうのがいいという著者の主張に違和感や反発を覚える人もいるだろうが、じつはプロの物書きほど「型」の効用を知っているのではなかろうか。問題はその「型」をどれだけたくさん持っているかなのだが、残念なことに学校では作文に役立つ「型」をひとつも教えてくれない。プロのもの書きはそれぞれが独学で自分たちの「型」を身に着ける。僕も映画瓦版や雑誌の記事を書くときは、いくつかの「型」の中からそのときもっとも相応しいと思われる「型」を使って記事を書く。「型」があるからこそ、原稿をある程度の速度で書くことができる。そういう意味で、まず「型」を覚えよという著者の主張には共感できるところが多い。

 手紙やはがきは紋切り型の表現でかまわないが、そこに一言だけ自分の肉声を加えるというテクニックは、かつて名コラムニストの山本夏彦氏も述べていたこと。紋切り型でも心遣いは通じる。紋切り型だからこそ、そこに加えられた肉声が際立つ。こうしたことも、やはり学校では教えてくれないものだ。

 物書き家業で食っている身としては素直に肯けない部分もあるのだが、それでも「型を身に着ければ文章力は確実にアップする」という著者の主張はその通りだと思う。また人間は書く前に何かしらの考えがあるわけではなく、書くことで考えが生み出されるのだという主張も、まさにその通りだと思った。僕などは映画瓦版の記事を書くことで、その映画の評価が明確になるということがかなりある。

 自分の文章スタイルが確立している人は特に読む必要もないだろうが、それでも読めば「なるほど」と思えるところが多いはず。ネットの普及で誰もが文章を書く機会が増えてきている。作文に苦しむ学生だけでなく、多少なりとも文章を書く機会を持つ人は一度目を通しても損のない本多と思う。(12/28)
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